オッサン独りたそがれコロナ療養日記【発症~自宅待機】

新型コロナウイルス。
8月6日に行ったPCR検査で陽性が出て。
自宅療養からのホテルでの宿泊療養。そして入院。
8月26日に退院してきました。

50歳。
身長168.5センチ、体重110キロくらい。
完全な肥満で、いわゆる『基礎疾患あり』枠。
体重は多いですが、いわゆる血液検査の結果は問題なし。
糖尿や肝臓の数値も大丈夫と言うのが、せめてもの救い。

そんなオッサンのコロナ療養がどんな感じだったのか。
ご興味がおありな方のために日記的にまとめました。

よろしければ、ご参考までに。

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#オッサン独りたそがれ療養日記

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●8月3日 (火)

かねてより予約していた、ワクチン一回目。
ファイザーで2回目は24日予定。

ファイザー社ワクチンを接種

朝、9時にかかりつけ病院の指示通り受付へ。
その時に熱を計りますが
(……37度1分? なんか、高いな)
と思ったものの、そこそこ歩いて来たのと接種の基準が37度5分以下とのことだったので、そのまま接種することに。
利き腕と逆が良いよねということで、左腕に筋肉注射。

注射そのものは、拍子抜けの極みという程に痛くなく何事もなく。
15分のアナフィラキシー警戒タイムも特に何もなかったので、ワクチンを打った人用のパンフレットなどを受け取り、次回の予約を確認して帰宅。

帰宅途中、マリトッツォ“風”スイーツを購入。
多分、副反応に効くはず。

しばらくして、気が付くと左腕が程よく重くなってきましたが
(まあ、そうだよね)
くらいの軽い気持ちでスルー。
ただ、副反応が重く出る可能性もあるので予定などは入れていなかったこともあり、1日おとなしく過ごすことに。

その日の夜、左手が痛みを伴う重さ。そして、軽い咳。
(……咳?)
と思ったものの、息苦しいとかそういうレベルでもないので
(副反応かなあ)
と自分で結論付けて、その日は就寝。

8月4日(水)

未明。
気が付くと、そこそこの発熱。
検温したら37度5分。

過去、インフルエンザのワクチンでも発熱経験があり、それなりに熱が出やすいのだろうと自己完結して副反応対策のために購入済みの水分をベッドわきにかき集め休むことに。
ただ……熱に比例して咳も増える感じに。
(副反応だし、耐えるしかないな……)
と、一日安静に。
なお、食欲などはまったく落ちず。
健啖、この上なし。

●8月5日(木)

さらに発熱。
いよいよ、8度5分くらいまで上昇。
咳も眠れない程ではないですが、さらに多くなります。

パンフレットに記載の副反応

ここで流石に
(これ……副反応なのか?)
(副反応だとして……寝て治るって感じでもないのでは?)

と思い、ワクチンを打ったかかりつけ医の受診を思いつくものの、なんと8月4日から盆休みに入っていることが判明。

(翌日から!? そんなこと、ある!?)

と、思ったもののお休みしちゃったものは仕方ないので、ワクチン接種の時に貰ったパンフレットに挟まっていた都と区の相談先に電話をしてみます。

――つながらない。

(そりゃ、そーだよね……きっと混んでるもんね)

とか思いつつ、地道にリダイヤルしていたら夕方に都のワクチン相談センターに繋がりました。
その時は熱が少し落ち着いて7度台まで下がっており
(アレ……やっぱり副反応?)
とか思いつつ、相談。
話を聞いてくれた担当の方から

『発熱相談窓口に連絡して、PCR検査を受けてください』
『区の窓口と都の窓口をご紹介します』

とのこと。
日頃の行いは決してそんなに自信はなかったのですが、区の窓口に一発で繋がり。
そこで、最寄りの発熱外来がある病院……いわゆる町医者ですね……を数件紹介してもらうことに。
すでに各病院の受付時間は終わっているので、翌朝の受付開始と同時に電話することに決めつつ、その日は就寝。

熱は相変わらず7度5分。咳も相変わらず、空咳がコンコンと。

●8月6日(金)

9時30分の受付開始と同時に、病院に電話。
(もしかしたら……ここも盆休みでは?)
とか不安に震えつつもダイヤルしたら一発で繋がりました。
安堵しつつ、発熱外来を受けたい旨を伝えます。

先にLINEで色々な情報を送ってほしいとの事なので友達登録。
夕方18時以降の一般診療が終わってから診察しますとのことだったので、それまで休むことに。

食欲、まったく落ちず。
熱は37度までダウン。咳も出てはいるけど、落ち着いています。
というか、なんなら体調が良くなっている感すらあり。
(やっぱ、副反応だったのかなあ……)
そんなことを思いつつ、18時に病院に。

病院の前には、パッと見で10人以上の待機患者がおり。
おそらく僕が一番年上かな、みたいな若い子ばかり。
(感染が広がってるってことなのか?)
とか思っているうちに呼ばれ、防護服でガッチリ身を固めた医師と看護師にお話を聞くことに。
主だったところはすでにLINEで情報を送ってあるので、割とスムーズ。
感染対策としては、なかなか良いなあと思ったり。

先生「咳……結構、出ますか?」
上城「はい。痰も少々」
先生「……PCR検査しましょう。結果は明日の13時以降に」

それから、唾液で検査する方式のPCR検査を受けます。

PCR検査後に受け取ったパンフレット


個人的には体調も少し良くなってきているので
(まあ、副反応だよね。でも、念のため……)
と唾液のサンプルを採取。
検査代を支払い、帰宅することに。

その日の夜は特に変わりなく。咳もそこそこ。良く眠れました。

●8月7日(土)

この日から週末3連休。
実は連休明けの8月10日から新しく仕事を受けていたため
(ここで陰性が出て、副反応もおさまればギリ間に合うな……)
と考え、仕事の準備なんぞをしていたところに病院から電話。
看護師さんではなく、先生。
忘れもしない、第一声。

『上城さん、陽性です』

思考が止まる――まさに、そんな感じ。

『陰性でした』と言われると思い込んでいたところに、思いっきり一発喰らった感じ。

「保健所には、こちらからすでに連絡を入れてあります」
「追って、保健所から連絡が入りますので指示に従って下さい」

しばらく、放心。
しかし、放心してばかりでもいられないので、体調が良いうちに行動することに。

まず、僕側の問題で一番大きなものは……
後期高齢者の両親と同居中と言うこと。

もうすでに発症から何日も一緒にいるので、感染のリスクどころの騒ぎではないわけですが。
それでも、一緒に過ごしたらまずいという状況です。

幸い、我が家は地下1階、地上2階の典型的な縦長一軒家で。
僕の部屋が地下一階にあることもあり、比較的隔離はしやすいのですが。
トイレや風呂は共用。
早く僕がどこかにいなくなる必要があるな、と。

保健所のホームページに【積極的疫学調査サポートシート】なる
『こんなことを質問するから、なんなら回答を用意しておいてねリスト』
があるので、それをダウンロードして回答を準備。


万全の体制で、保健所の電話を待ちます。

とは、いえ。
現在、感染爆発で保健所の対応がパンクしているとも各種報道などで聞き及んでおり
(今日は連絡ないかな……)
とか思っていたものの、あにはからんや16時くらいに連絡が無事入って、一安心。

情報の聞き取りは、同居の家族がいる・いない。そして、発症3日前からマスクなしの濃厚接触して
(コイツに感染させたかもしれない……)
と言う人間がいないかだけ確認されます。
感染経路とかの確認は割愛。もはや、感染急拡大中で感染源の追及とかしている余裕はないのでしょう。
つまり『もはやどこで感染してもおかしくない』状態。
正直、僕もどこで感染したのかまるで見当も付かない状況ですし……

ともあれ、療養の希望を聞かれたので
『年寄り2人と同居中なので、ホテル療養でお願いしたい』
とリクエストをしたところ

『ホテルの空きが少なく、正直難しい状況です』
『探しますが、すぐには入れないということだけご理解ください』
『それまでは自宅で療養していただきます』

とのことで『多少時間がかかっても良いのでお願いします』と、ホテル待ちのリストに名前を加えて貰いました。
あと、濃厚接触者(つまり家族)のPCR検査の受付先などを聞き、その日の連絡は終了。

その後、体調が極端に崩れることはなく。
家族と極力接触しないように心がけつつ就寝。

●8月8日(日・祝)

熱は7度台半ばをいったりきたり。
咳はほどほど。

ニュースを見ると“パルスオキシメーター”という単語が飛び交い、知人の内科医の先生も
『パルスオキシメーターでこまめにSpO2(血中酸素飽和濃度)をチェックしてね』
と言っており、俄然気になるパルスオキシメーター。
我が家にもあることはあるけれど、以前なんかのタイミングで1000円とかで購入したものでどうにも精度が心もとなく。
なにより、この状況で家族使いまわしは避けたいという思いもあり
(そういえば……現在、在宅療養だから借りられるのでは?)
と思い、区の保健所に連絡を。
すると……

『今、宿泊療養の順番待ちリストに入っているのでこちらにデータがない』
『なので、在宅療養用のパルスオキシメーターは送れませんね……』

という
(しまった、そんな盲点が……!?)
的な事態に。

なので、1000円のパルスオキシメーターで何となくSpO2を計りつつ。
その日はひたすら自宅療養。

体温は37度台と変わらず。咳も変わらず。
妙に安定してる病状……と、思いきや思わぬ異変が。

夕食の献立にサラダとあんみつがあり、その横にドレッシングと黒蜜。
どっちがどっちだ、と匂いをかぎフリーズ。

(……匂いがまったくしない)

噂に聞いていた嗅覚消失
ポン酢の匂いも黒蜜の匂いもまるでしない。
醤油のボトルに鼻近づけても、まったく匂わず。
ヤケッパチになって、ボディシートを嗅いでみましたがそれもまったく無臭。

(ああ……本当にコロナになったんだ)

否応なしに実感して、この日は就寝。

●8月9日(月・祝)

地道に自宅療養。
容体は安定。
そんな中、14時くらいに保健所から連絡。

『明日からホテルに入ることができます!』
『明日の午後、迎えの車が行くのでそちらに乗って来ていただきます』
『詳しくはドライバーから連絡が入りますので、確認をお願いします』

とのこと。
(ちゃんと案内してもらえた……ありがたし!)
と思いつつ、その後ドライバーさんからの連絡を受け

ドライバー「では、明日13時ごろ伺います」

と、待ち合わせ場所など諸々決めて、9日は終了。

その後、両親にホテル療養決まった旨を告げたら少し安堵した模様。
それはそれとして、ちゃんとPCR検査受けてくれと言い残し就寝。
とりあえず、両親ともにワクチン2回目まで終わってはいるものの、この上なく濃厚接触者なので……

以上で、自宅療養は終わり。
これから宿泊療養――ホテルでの療養に移ることに。

果たしてどうなるのか……?
正直、この時点では自覚症状も軽かったので、だいぶ呑気に構えていたのでした……

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